債権法試験問題
2003.7.25
以下の2問のうち、一問を選択して解答せよ。(判例・解説・異様な書き込みのない六法は持ち込んでよい。)
【問題 1】以下の設例に焦点を上手に合わせて、債権者取消権の要件と効果をめぐる議論に参加せよ。
XとYはともにA会社の債権者である。Aは、ほとんど唯一の財産であるりんごボイル2000缶を代物弁済としてYに引き渡した。その後、Yはりんごボイル2000缶をBに100万円で売り渡した。Xは、Yに対し、この代物弁済は一般債権者を害するものであるとし、Xの債権額に相当するりんごボイル1000缶の部分の取消と、YによりBに売り渡された1000缶の取戻に代るものとして50万円の支払いとを求めた。
@Xの債権者取消権行使は認められるか。Aまた仮に取消権行使が認められるとどのような結果がもたらされるか。
【問題 2】
Yは、X酒屋に、市販されてはいるが入手が極めて困難な銘柄の焼酎2本を調達できるか否かを問い合わせた。X酒屋が奔走した結果、ようやく入手できたので、その旨Yに連絡すると、Yは感激して一本2万円で買うという約束をし、配達日時を指定した。X酒屋の店員が、Y宅に焼酎2本を持参したところ、Yの妻に受け取りを拒まれ、代金も支払ってもらえなかった。店員はやむなく焼酎を持ち帰り、店の棚の下段に置いた。ところが豪雨のため床上浸水し、この焼酎瓶も水に浸かり、商品価値を喪失したので、X酒屋は他の商品とともに廃棄した。
@X酒屋はYに対し焼酎の代金4万円を請求できるか否か、AまたYはX酒屋に対し焼酎2本の引渡を求めることができるか否かを綿密に考察せよ。