いじめをなくすホームページ

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最終更新09.1.12
「地球は奇蹟だピカピカ、人間はピカピカの奇蹟そのものだ。」
「おそらく「人間」を宣伝する文案は、かう書くしかないんぢやないでせうか。」
「この宇宙には四千億もの太陽が、星があると申します。それぞれの星が平均十個の惑星を引き連 れてゐるとすると惑星の数は約四兆。その四兆の惑星のなかに、この地球のやうに、ほどのよい気温と豊かな水に恵まれた惑星はいくつあるでせう。たぶんいくらもないでせう。だからこの宇宙に地球のやうな水惑星があること自体が奇蹟なのです・・・・・・。
 ・・・・・・水惑星だからといつてかならず生命が発生するとはかぎりません。しかし地球にあるとき小さな生命が誕生しました。これも奇蹟です。その小さな生命が数かぎりない試練を経て人間にまで至つたのも奇蹟の連続です。そしてその人間のなかにあなたがゐるといふのも奇蹟です。かうして何億何兆もの奇蹟が積み重つた結果、あなたもわたしもいま、ここにかうしてゐるのです。わたしたちがゐる、いま生きてゐるといふだけでもうそれは奇蹟の中の奇蹟なのです。かうして話をしたり、だれかと恋だの喧嘩だのをすること、それもそのひとつひとつが奇蹟なのです。人間は奇蹟そのもの。人間の一挙手一投足も奇蹟そのもの。だから人間は生きなければなりません」。
 井上ひさし『きらめく星座 ──昭和オデオン堂物語──』(1985年、集英社)


このHPは,鹿児島でいじめ自殺事件が相次いだ時期に法律家としての立場から私が執筆したものの記録です。

     資料としてご利用いただける部分があれば、幸いです。
個別の具体的な事件には対応できませんけど、「お考えになる」ための資料を法律家の立場から提供いたします。


   (推薦図書)岩脇克己・岩脇壽恵
           いじめの記憶編集委員会 『いじめの記憶〜もうだれもいじめないで』(桂書房,2008年12月21日発行)2000円,250頁
  *奥田中学校事件で,学校を変えるための運動をされた家族と周りの人々の記録です。教育に関わる方々には一読をお願いしたい。
  本屋さんで,「地方小出版流通センター扱い」で注文すると入手できます。
    発行:桂書房
       〒930−01
       富山市北代3683 ―11
       FAX:076−434−4617

   
いじめは、相手から人間としての誇りを奪うゲームである。
        人間の命がもてあそばれる。

    教師集団と教育委員会は誠実な取組をしているだろうか。残念ながら、そのような確信を持てない。
    その理由が3つある。
     @学校(教育委員会)側が法廷でどんな主張をしているか。
いかに責任を否定するためとはいえ、残念です。
教育とは誠実さを心に刻むことだから。
     Aこの20年間、いじめに取り組む技術が、教育現場で、一切向上していない。
どう向上したかを説明できますか。
     B文部省通知すら読んでいない教師が圧倒的多数派である。
通知の内容を説明できる教師はゼロに近い。
通知すら読んでいない教師は、加害者予備軍である。
事件が発生したとき必ず加害者になる。せめて文部省通知は読んでほしい。

文部科学省のHP掲載の最新情報コーナ
*学校事故→災害共済給付(日本スポーツ振興センター)
                              

☆☆☆緊急:最新判決:広島地判平成19年5月24日(長期間のいじめによって統合失調症に罹患した事例)
裁判所は最後にこう指摘した。
  「しかし,上記のとおり,ある生徒がある生徒の文房具を奪ってこれを損壊するというのはいじめの存在を疑わせるには十分な出来事であり,E教諭は,被告C1及びGの文房具損壊行為を認識しておきながら,いじめの存在を全く疑うことなく,これを子供同士の戯れ程度のことと認識し,その後のX1の動向に何ら注意を払わなかったのであり,このことは,E教諭のいじめ問題に対する配慮の足りなさを露呈したものといえる。また,E教諭は,X1と被告生徒らがじゃれ合っているところは見ていた旨供述しているところ,被告生徒らは,休憩時間中頻繁に,X1に対して首絞め行為等の暴行を加えていたことからすれば,そのじゃれ合っている状況というのはまさしく首絞め行為等のいじめ行為であったことが推認される。とすれば,その状況を見ながらそれをじゃれ合い程度のものであり,およそいじめとは認識せず漫然と放置すること自体が,学校教師としての義務を怠ったものといえる。
 したがって,上記のような教師の姿勢について何ら疑問を抱かない被告市や被告県にも大きな問題があり,被告市及び被告県の上記主張は到底採用できない。

 しかし,本日6月6日現在,広島市は控訴をすると決めたとの報道が流れている。広島市の教育の名誉のために,控訴をしないよう要請する。
 
また広島高裁は,速やかに審理し,速やかに結審すべきである。第一審のときに,広島市はすべての証拠を出し,十分な立証活動をしたはずである。
 いじめによる苦しみを防ぐこともできず,さらに意味のない控訴をして被害家族に第二次被害を与える。教育に携わる者がすべきことではない。過ちは誰にでもあるし,金銭的な補償など謝罪によって許されもする。
 
しかし過ちの居直りは許されない。自らは財布も心も痛まない安全な場所にいて,被害家族の生活を破壊しつづける。それは率直いえば人の道に背く行為である。涙するほかない。
 いじめ問題に関するかぎり,行政は,地裁判決で負けても高裁で争う,高裁で負けても最高裁に上告して結果を引き延ばすという姿勢をとってはいけない。それは裁判制度の誤用,悪用である。行政担当者には,一審で事実認定がされたなら,それに従うという人間の良心が求められる。ほかならぬいじめ被害が問題になっているのだから。他の問題とは違う。教育者なら,聖職という意識がまだ残っているのなら,ここはわかってもらいたい。
 この判決を読んで控訴するのでは,広島の小中高の教員は教室でいじめの指導をすることはできないだろう。この事件で,いじめはなかったし,したがって指導にも過ちはなかったというのだから。
 広島市の行政担当者には,文部科学省が出している様々な通知をほんとうに虚心に読んで,まじめにいじめ問題に取り組んでほしい。
 各県各市の教育員会・教育行政担当者が,文部科学省の通知をしっかり読んできちんと仕事をしさえすれば,多くの子どもたちが救われるのである。
 平和都市広島の市長には是非判決文を読んでもらって,早めの決断を望みたい。


○判決全文:広島地判 平成19年5月24日

A. いじめ損害賠償請求事件裁判例リスト

  *朝日ネットニュース03.4.21:岩手県一戸町の中学2年の女子生徒(14)が3月末にいじめを苦に自殺した。「いつも仲間外れ。学校いやです、死にたいよ」などと書いたメモも女子生徒の自宅の机の中から見つかったという。学校長は、生徒への聞き取りもせず、いじめはなかったと確信した。
  *いじめ自殺事件・福岡地(小倉支部)判平15・9・16(少年4人と保護者に対し,慰謝料556万円認容) 「恐喝や暴行の不法行為が自殺の原因と推定できるが、少年たちに自殺の予見可能性があったとまでは言えない」(新聞報道)。こんなんで裁判官は勤まるんですよ。

B. 裁判例(裁判所HPに掲載されたもの。時間が経過すると消されるようなので)

鹿児島県公立中学校いじめ自殺事件判決
神奈川県公立中学校いじめ自殺事件控訴審判決 最も重要な判決
都立高校いじめ水死事件控訴審判決
福岡県公立中学校いじめ自殺事件控訴審判決


体罰報告書の第三者からの開示請求(広島高判平成13)
体罰・小3年「私語」事件(京都地判平成13)
教師が頭突き・高1年(那覇地判平成13)

  裁判所HP(http://www.courts.go.jp/)下級裁主要判決情報の箇所で「いじめ」で検索するとほかに、 神戸地判平成15・2・10(平成12年(ワ)第1628号)、名古屋地判H15. 1.29 (平成13年(ワ)第2625号)等が出てきますよ。

    (注)上掲の判決には、裁判所による編集部分も含めて著作権はありません

C. 富山地裁平成13年9月25日判決(疑問がある判決)を読む

  1. 判決書(前)
  2. 判決書(中)
  3. 判決書(後)

D.神奈川県公立中学校いじめ自殺事件控訴審判決(補正版)作成中

  1. 判決書その1
  2. 判決書その2
  3. 判決書その3
  4. 判決書その4
  5. 判決書その5
  6. 判決書その6

E.雑文集

   鹿児島大学法学論集〔いじめについて執筆したものなど〕

   最新の判例解説:いじめ裁判と安全配慮義務・報告義務
         鹿児島大学法学論集39巻1号59ページ〜129ページ,2005年1月
         *富山市立奥田中学校いじめ自殺裁判の地裁判決の批判


   (推薦図書)岩脇克己・岩脇壽恵
           いじめの記憶編集委員会 『いじめの記憶〜もうだれもいじめないで』(桂書房,2008年12月21日発行)2000円,250頁
  *奥田中学校事件での学校を変えるための運動をされた家族と周りの人々の記録です。教育に関わる方々には一読をお願いしたい。
  本屋さんで,「地方小出版流通センター扱い」で注文すると入手できます。

いじめ裁判の現状と学校側の法的責任−高度化する教師集団の注意義務− 第49回九州弁護士会連合会定期大会シンポジウム集「深刻化するいじめと子供の人権ー尊い命を失わせないためにー」1996年11月1日
いじめと人権ーいじめ裁判例を読む 鹿児島大学法学論集31巻2号87頁以下117頁、1996年
いじめと学校側の法的責任 鹿児島大学法学論集32巻1・2合併号125頁以下149頁、1997年3月
学校教育の現状と法的問題 皆村・采女編『教育改革の方向と大学教育』高城書房、116頁以下163頁、1998年
いじめ裁判の現状と展望 鹿児島大学法学論集35巻1号1頁以下44頁、2000年12月
学校の教育責任と被害生徒の親責任 鹿児島大学法学論集37巻1・2合併号37頁以下82頁、2003年6月15日発行
いじめ裁判では何が問われるのか
学校と訣別するとき
事例を使ったいじめの追体験
いじめが違法となるとき(神崎中事件)

F. 校則
 自らの自由や権利を大切にされた子どもは、他人の自由や権利を尊重することの大切さを身につける。

G.体罰

H.学校が「子どもの人生」を奪った

I. 親に殺される子どもたち

J. 読書メモ

K.判例・法律・文献の検索

L.主要いじめ裁判例
 「憲法その他の法令」「告示、訓令、通達」「裁判所の判決、決定、命令」は誰かの独占の対象となるものではありません。

 だから誰でも、原文のまま使っていいし、分かりやすく表現し直して使ってもいいのです(著作権法13条)。なおこのHPでは基礎資料としての意味をもたせるため判決を原文(ただし仮名)のまま紹介しています。どなたでも自由に抜粋したり、表現を分かりやすくなおしたりしてお使いください。
 比較的最近の判決については、被害ご家族・弁護団等から直接入手しています。
 古い判決の掲載についてのお断り:
 費用を掛けて判決を集め、それを見やすくなど編集に費やされた労力は経済的にも保護されるべきです(編集著作物としての保護)。しかし編集の対象とされた「判決そのもの」には編集著作物の保護は及びません。判決そのもの」を独占することはできません。
 また、いじめ事件の判決は「被害家族の哀しみの所産」ですし、これを私たちは共有する必要があります。したがって、出版社の編集著作物としての保護(ないし経済的利益)を侵害しない形で、判例集の出版社に心からの謝意を表しつつ利用させていただいています。

 1.三室小いじめ負傷事件判決

 2.十三中いじめ負傷事件判決
 3.小川中いじめ自殺事件判決

 4.中野富士見中いじめ自殺事件高裁判決(補正版)



学校の教師に推薦する2冊の本・・・・どうしてもこの2冊だけはお読みください。
  1.日本弁護士連合会『いじめ問題ハンドブック』(こうち書房、発売:桐書房、1994年)1000円
  2.森田洋司・清永賢二『新訂版 いじめ 教室の病い』(金子書房、1994年)2400円
      *良書は店頭に並びません。本屋で注文してください。

学級の雰囲気を変えたいと思ったら、この授業実践を参考にしてみてください。

 梅野正信・采女博文編著『実践 いじめ授業 主要事件「判決文」を徹底活用(エイデル研究所、2001年6月30日発行)(1714円+税)

 梅野正信著『いじめ判決文で創る新しい人権学習(明治図書、2002年2月)1900円+税

◎被害家族が出版された本(教師は読んでみませんか)
  1.岩脇克己・岩脇寿恵・淡川典子・山本定明『いじめ隠し』(桂書房、1996年)1800円
           (注)富山市立奥田中学校の事件です。推薦図書
       発行:桂書房
       〒930−01
       富山市北代3683 ―11
       電話:0764−34−4600
     *この本は、「地方・小出版流通センター扱い」で書店に注文すると手に入ります。
  2.前田功・前田千恵子『学校の壁 なぜわが娘が逝ったのかを知りたかっただけなのに』(教育史料出版会、1998年)1700円

 「わたしたちはみんな、一人一人ちがう。一人一人のよさは、それぞれちがっていて、個性があって、すてきで、かけがえがない。つまり、ほかのどこにもない存在。だから、ちがっても問題ない。人間であるということは、ちがう、ということなんだから」。「心の力を育てるよい方法は、自分のよさをありのままに思い出すこと。つまり、きみとはちがうだれかのふりをしたり、だれかのようにふるまったり、だれかのような服を着たりしようと思わないこと」。
ローズマリー・ストーンズ原作、小島希里訳『自分をまもる本――いじめ、もうがまんしない』(晶文社、一九九五年)。